アグリコ講師派遣の講習会
埼玉県農業大学校 「インターネット活用ゼミ」 特別講義
■日 時  2009年5月20日第3・4時限、27日第3・4時限
■会 場  埼玉県農業大学校
■テーマ  情報発信のための基本写真撮影技術を学ぶ
■対 象  「インターネット活用ゼミ」受講生、その他希望学生及び研修生 
講師:アグリコミュニケーション理事長 冨田きよむ
写真:山田 舟田 平井
文責:山田
1日目 第3時限 「100の言葉よりも1枚の写真」なぜ情報発信が必要なのか
そもそも何がしたいのかをはっきりさせないといけない。 「インターネットを使って情報発信をして販路の拡大に取り組みたい。」という人はたくさんいるのだけれども、その大部分の人が何をどうしたらいいのかが分からない。実は情報発信を考えることが、経営のもっとも肝心な部分を考えることにもつながる。そして、その大事なことを伝えるためのツールとして写真撮影技術が必要なのだ。
ただの写真講習会かと思ったら、そうではないらしい。 マーケティングの基礎の話から、情報発信の必要性、そして情報を伝えるための写真とはどういうものか、ということを講義してもらう。
今どきのカメラは「シャッターを押せば写る」が、何かを伝える写真を撮るには、それだけではダメなのだ。
1日目 第4時限 いよいよ実技編
埼玉県農業大学校の給食が美味しかったことと管理栄養士の美味しい料理の写真の撮り方を学びたいという言葉から、まず最初に料理の写真を撮ることになった。
美味しいものは美味しそうに撮さなければならない。
「基本は逆光」
「背景でイメージが変わる」
「料理の並べ方も大切なポイント」
「必ずしも全体を撮す必要はない」
さっき食べたお昼ご飯を撮す。 うまそうに見えるだろうか。

黄金比というものがあり、構図を考えるときの基本となる。そして、この写真のように構図によって写真の持つ意味が違ってくる。
あなたは、どんな違いを感じるだろうか。
人物を上に配置 人物を下に配置

木漏れ日と人物というのは、さまざまな演出ができる。写真の中に人物が写っているだけで、写真が語り始めるように感じられる。
ただし、必ずしも本人たちの普段の言動や人となりと一致はしない・・・。
桜並木を歩く二人 語り合う若者たち1 語り合う若者たち2 夢見る女の子

撮される方はたまったものじゃありません。 人物を配置しての撮影風景はこんな感じ。
撮される方は耐え難いものを感じます。撮される側も経験することで、時間をかけずに素早く撮影することが大事だということも理解できるようになる。
2日目 第3〜4時限 いろいろ応用編
趣のあるカブ 2日目の最初は、窓際簡易スタジオのセッティングから始まる。柔らかな逆光を活かすスタジオは商品撮影になくてはならないものである。しかも、障子紙でお手軽に作れるところがミソなのです。
さらに背景を変えたり、器を変えたりすることで、普通の農産物がまったく違った雰囲気を醸し出すことも確認した。
窓際簡易スタジオは、こう作れ。 重厚なキュウリ

洋風の朝食 和風の朝ご飯 左の2枚の写真は、スーパーの弁当とサラダ、サンドイッチ、パンなどである。
器を変え、背景を変えるとこんな写真が撮れるのです。
下の写真は、スーパーで買ってきた総菜を和風にうまそうに撮せと言われて、学生が器などを吟味しているところ。
実は一番難しいのはこの部分。どうしたらいいのさっ!

天気が心配されていたが、何とかもちそう。室内での撮影だけでは変化が出ないので、第1回に続きほ場へと進出。
本当は何も考えていません。 はりきって次の撮影ポイントに向かっている・・・ように見える。 青春なのだ。おじさんたちにも青春はあったのだ。 校内で大活躍。雨の日も風の日もともにある運搬車。
これから美味しくなります。 うまい野菜を作るには、さまざまな苦労がある。 さりげなく静かにしっかりとがんばった証
講習を終えて
今回は、農業大学校の授業の中での講習会となりました。ということで、必ずしも写真の勉強がしたくて集まった人ばかりではありません。それでも、さまざまな意味のある写真を撮るためのいろいろなものの見方は、伝わったのではないかと思います。
インターネット活用ゼミの受講生が情報発信の重要性を理解し、そのためのツールとしての写真の力を信じて真剣に取り組んでくれればうれしいです。
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